世界スマホ出荷、20年は5.9%減 ファーウェイ3位に後退

米調査会社IDCは27日、2020年の世界でのスマートフォンの出荷台数が前年比5.9%減の12億9220万台になったと発表した。企業別では中国スマホ大手の華為技術(ファーウェイ)の出荷台数が同21%減と大幅に落ち込み、世界シェアでは前年の2位から3位に転落。米国政府による半導体の輸出規制の影響が色濃く出た。一方、米アップルが2位に浮上した。
ファーウェイの出荷台数は1億8900万台。10~12月期に前年同期比で42%減った。9月半ばからスマホの主要部品である半導体の調達を厳しく制限された影響を受けた。企業別のシェアは14.6%と前年から約3ポイント低下した。

2位になったアップルは、20年の出荷台数が前年比8%増の2億610万台で企業別シェアも前年から約2ポイント上昇して15.9%になった。10~12月に限れば出荷台数を22%伸ばし、シェアも23.4%と首位だった。
20年の通年で、19年に続いて企業別シェアでトップだった韓国サムスン電子の出荷台数は前年比10%減の2億6670万台でシェアは1ポイントほど低下した。順位の変動はなかったが、ファーウェイ以外の中国メーカーで4位の小米(シャオミ)と5位のvivo(ビボ)はシェアを伸ばした。
スマホ市場全体では年間の出荷台数は前年を下回ったものの、10~12月期は前年同期比4%増の3億8590万台で前年実績を上回った。IDCは「今後、スマホの需要は伸びて市場の回復は加速する」とみる。
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