映画「鬼滅の刃」、興行収入324億円 国内歴代首位に

東宝とソニー傘下のアニプレックス(東京・千代田)は28日、公開中の映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」の興行収入が324億円を超えたと発表した。洋画と邦画を含む国内興行収入で「千と千尋の神隠し」(316億円)を抜いて歴代1位になった。配給大手で構成する日本映画製作者連盟(映連、東京・中央)によると、歴代最速で首位になった。
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映画「鬼滅の刃」は10月16日の公開から12月27日までの73日間で、興行収入324億7889万円、観客動員数2404万9907人になった。公開から24日間で興収200億円を超え、11月下旬までに262億円の「タイタニック」を抜いて歴代2位となっていた。
洋画と邦画を含む歴代の興行収入で、これまで過去最高だった「千と千尋の神隠し」が抜かれるのは19年ぶり。同作品は2001年7月20日の公開から約1年間の上映での興行収入が300億円強だったが、新型コロナウイルス下の20年6月下旬から始めた再上映で316億円に積み増していた。

国内の映画業界では「鬼滅の刃」のヒットが、コロナ下で撮影が遅れるハリウッド作品などの洋画不足を補う状況が続く。映連によると、11月の主要12社の邦画と洋画を合わせた興行収入は前年同月比24%増の184億円だった。このうち洋画部門は同75%減の17億円で、邦画部門は同5倍の166億円だった。