モンテローザ、HACCP対応へ 衛生記録をクラウド管理
居酒屋大手のモンテローザ(東京都武蔵野市)は4月までに、物流機器レンタルのユーピーアールが開発した衛生管理システム「UPR HACCP」を全店で導入する。店舗に米アップルのタブレット端末「iPad」を設置し、衛生管理の実施記録をクラウド上で効率的に確認できるようにする。6月の改正食品衛生法の完全施行を前に、衛生管理状況の「見える化」を進める。
改正食品衛生法は食品の製造や調理などを行うすべての事業者を対象に、食品衛生管理の国際基準「危険度分析による衛生管理(HACCP)」に沿った衛生管理を義務づける。飲食店では食中毒対策として衛生管理計画を作成し、実施できているかを確認して記録することが求められる。
モンテローザは食品提供に関わる衛生管理上の確認項目を洗い出し、HACCPを取り入れた衛生管理計画を策定した。全国に展開する計約1500店舗のうち、「魚民」「笑笑」「山内農場」などの約100店舗で先行して「UPR HACCP」を導入しており、計画に沿った結果を記録している。調理プロセスの確認記録や、従業員の健康状態と手洗いの回数などをiPadに入力して保存する。
入力結果は継続的にクラウド上に保管し、本部から各店舗の衛生管理状況をいつでも把握できるようにした。一元的な管理を実現し、4月までには全店に入れることで、これまで以上に効率的に衛生指導や業務改善に取り組む考えだ。
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