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オリンパス、大腸がんや大腸炎の内視鏡AI診断ソフト

大腸がん診断向けのソフトウエア「エンドブレインプラス」を搭載した内視鏡システム

オリンパスは27日、大腸がんや潰瘍性大腸炎の診断を支援する人工知能(AI)のソフトウエアを2月5日に国内で発売すると発表した。同社製の内視鏡と組み合わせて使い、拡大観察した病変の画像をAIで解析。がんの可能性や炎症の程度を数値で示し、医師が治療方針を決めるのを助ける。内視鏡向けAIでは業界初の機能という。

大腸がん診断向けのソフトウエア「エンドブレインプラス」、潰瘍性大腸炎向けのソフトウエア「エンドブレインユーシー」の2種類を発売する。いずれも昭和大学、名古屋大学、富士ソフト傘下のサイバネットシステムが共同開発。オリンパスは最大520倍に拡大して観察できる同社の大腸内視鏡と組み合わせて販売する。価格は両製品とも150万円で、中規模以上の病院を中心に3年間で計150台の販売を目指す。

内視鏡画像が映るモニター画面上で、検査中にAIの判定結果を瞬時に示す。エンドブレインプラスは大腸の病変を「切除する必要がないもの」「粘膜内にとどまるがんなど内視鏡で切除できるもの」「粘膜の下まで進行し手術が必要ながん」の3つに分類。そのいずれであるかの確信度を0~100%の数値で示す。

病変を内視鏡の処置具で切除するか手術に回すかをその場で判断しやすくなるため、病変の一部を採取する精密検査を省ける可能性があるという。がんが粘膜の下まで進行しているかどうかの判断は専門医でも難しいとされ、「内視鏡治療で済むか手術になるかで患者の運命が分かれることを考えると非常に有用な機能だ」(昭和大学横浜市北部病院消化器センターの三沢将史講師)という。

潰瘍性大腸炎向けのソフトウエア「エンドブレインユーシー」を搭載した内視鏡システム

エンドブレインユーシーは大腸のさまざまな場所に潰瘍などができる潰瘍性大腸炎の診断に使う。炎症が強い状態かどうかの確信度をAIが0~100%の数値で表示。病変を採取しなくても、再発の可能性や治療方針を判断できるようにする。潰瘍性大腸炎は国内に約16万人の患者がいる難病で、原因が不明で完治も難しい。炎症が強い時期とそうでない時期を繰り返すことから、炎症の程度に応じた治療が求められる。

国内で利用できるオリンパスの内視鏡診断用AIソフトウエアは今回の2製品を含めて4品種となった。2019年3月に大腸のポリープが後にがんになる恐れがあり切除すべきかどうかを判断する「エンドブレイン」を発売。20年5月には大腸のポリープを発見する「エンドブレインアイ」を発売した。これらを今回の新製品と組み合わせることで、病変の発見から診断までを一気通貫でAIが支援できるようになる。発売済みの2製品については、医療機関への採用が「順調に進んでいる」(同社)という。

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