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マツダ、初の量産型EV「MX-30」を発売

マツダは28日、同社で初めての量産型電気自動車(EV)「MX-30」を発売した。この車種では2020年10月にマイルドハイブリッド車(HV)タイプを発売しており、EVモデルは当初リース販売を検討していたが、一般販売を決めた。世界で環境規制が強まり、日本政府も35年に新車販売の全てを電動車とする方針を示すなかで、電動化への対応を急ぐ。

「MX-30」の航続距離は256キロメートル。街中での買い物など日常生活での利用や、2台目としての需要を想定している。コネクテッドサービスを使い、アプリで充電状況の確認なども可能。全国のマツダ販売店の8割にあたる約700店舗で販売し、価格は451万~495万円。

国内ではEVでの販売台数がまだ少なく、20年の乗用車のEV販売は約1万4000台にとどまる。「初めてEVを買う人は不安や悩みも多いだろう」(田中浩憲執行役員)とみて、使い勝手を高める工夫に力を入れる。従来より長い1日間の試乗をできるようにするほか、今秋からはコネクテッドサービスでバッテリーの状況をモニタリングし、バッテリーを長持ちさせるための充電サイクルなどを助言する。

さらに将来あらかじめ決めた価格で買い戻すことを約束し、新車との差額分だけを分割して支払う「残価設定ローン」をEVでも導入する。同社のガソリン車と同様に3年で残価率55%に設定し、購入のハードルを下げる。

一方で「国内での要望は不透明で、限られた人が購入するのも事実だと思っている」(田中執行役員)。国内販売計画は年間500台にとどめる。それでも20年9月に先行して発売した欧州では約1万台を販売し、マイルドHVモデルは日本で10月に発売してから3000台を超えた。月間の販売目標は達成できているという。

電池容量は35.5キロワット時で航続距離は長くはないが、材料の調達や生産、廃棄など全体の二酸化炭素(CO2)排出量を評価する「ライフサイクルアセスメント(LCA)」の観点で排出量をディーゼル車よりも抑えるためだと説明している。同社の試算ではMX-30は約8万5000キロメートル走行した時点で、トータルの排出量がディーゼルを下回るという。生産時の排出量低減にも取り組み、広島本社で太陽光発電によるEV向け電池の充電設備を5月に稼働させる予定だ。

マツダは30年に生産する車の全てに電動化技術を搭載する方針で、そのうち5%がEV、95%をHVなどと想定する。それでも工藤秀俊執行役員によれば、世界各地で環境規制の強化が相次ぐ状況で「EVの割合は増えてくるだろう」という。

今後はEV専用プラットフォームの開発に力を入れるほか、ロータリーエンジンを発電機として載せたEVも22年に販売する予定。環境規制で逆風が吹くディーゼル車はバイオディーゼルなど再生可能な燃料の活用も見込み「継続的に改善しながら液体燃料にも対応できるように技術開発を進めていく」(工藤執行役員)方針だ。

(岡田江美)

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