アサヒ飲料、極小ラベルのミネラル水 自販機などで販売

アサヒ飲料は26日、2021年の事業方針説明会を開いた。ラベルの面積を極小化したミネラルウオーターを一部地域の自販機やコンビニで単品発売するほか、「三ツ矢サイダー」や「カルピス」の新商品も投入する。21年の販売数量は20年比5%増の2億6200万ケースを計画しており、コロナ禍前の19年の水準まで回復させたい考えだ。
4月13日にミネラル水の「アサヒ おいしい水」でラベル面積を87%削減した商品を発売する。ラベルに使う二酸化炭素の排出量も58%削減できるという。まず関東甲信越の1都9県でテスト販売する。
ラベルを完全にはがした「ラベルレス」のボトルは、段ボールなどのパッケージに商品表示やリサイクルマークを載せる必要がある。そのため主な販路はネット通販が中心だった。新商品には必要項目を小さく表示したシールを貼り付けることで単品での販売も可能になる。アサヒ飲料の米女太一社長は「環境負荷低減と利便性の両立という新しい価値を創出できた」と話し、21年にラベルレスを含め前年比35%増の300万ケースの販売を目指す。
三ツ矢サイダーブランドでは「『三ツ矢サイダー』レモラ」を3月23日に発売する。レモンとライムの風味を加え、甘すぎない炭酸飲料として売り出す。同社の調査では炭酸飲料は健康志向で無糖化が進む一方、炭酸飲料の愛飲者の3割が有糖炭酸と無糖炭酸の両方を飲んでいるという。甘すぎない炭酸飲料へのニーズも高いと見込む。
4月13日には砂糖を使わないカルピスの「CALPIS Light Blue」も発売する。白ぶどうやレモンの果汁を加え、在宅勤務でのリフレッシュ需要を取り込みたい考えだ。
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