キリンHD、豪飲料事業の売却完了
キリンホールディングス(HD)は25日、オーストラリアの乳飲料事業の売却手続きが完了したと発表した。豪乳業大手のベガ・チーズに5億6000万豪ドル(約450億円)で売却した。当初は中国企業に売却する予定だったが、豪と中国の貿易摩擦の影響で2020年8月に中止し、売却先を見直していた。
キリンHDは低収益事業の構造改革の一環で、18年秋に豪の乳飲料事業を手掛けるライオン飲料を売却する方針を決め、このうちチーズ事業は19年10月に約224億円で売却していた。残る牛乳やヨーグルト、果汁飲料などの事業について、同年11月に中国の乳飲料大手の蒙牛乳業に約6億豪ドルで売却することに合意したが、豪当局が豪中の貿易摩擦の影響で売却を認めない方針を示していた。