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キヤノン、鑑賞空間作り参入 9K映像で古墳見下ろす

キヤノンは世界遺産や文化財を高画質映像を使って体験できる鑑賞空間の企画・設計事業に参入する。25日、世界遺産の百舌鳥(もず)・古市古墳群(大阪府)で2021年3月に開館予定の観光拠点に、9K画質の映像を使って古墳を上空から鑑賞する体験ができる空間を作ったと発表した。カメラやプロジェクター、画像処理の技術を生かし、臨場感のある空間表現の収益化を狙う。

3月13日に開館する百舌鳥古墳群ビジターセンター(堺市)内に、高さ約3.3メートル、曲面の長さが約14.3メートルの半円状の映像展示空間を設ける。プロジェクター6台を使って曲面の壁と床面に映像を投映する。

映像や楽曲、CG(コンピューターグラフィックス)のクリエーターと組み、8Kカメラなどによる空撮映像をもとに投映プログラムを作った。撮影したレンズやカメラ、投映環境の情報をもとに、曲面に映像を投映してもゆがまないように画像処理を施した。複数の来館者が一緒に、約1500メートルの高さから古墳を見下ろすような体験ができる。視聴位置からの視野角を150度と、一般的な仮想現実(VR)ゴーグルに比べて広く取ることで没入感を確保した。

古墳群は多くが立ち入れないほか、近隣の高層建築からでも全景を見渡しづらい課題があった。投映プログラムでは古墳のほか、伝統工芸など歴史を紹介。堺市は手軽に地域の文化や歴史を体験できる空間を売りに、観光客の呼び込みを狙う。受注額は4000万円で、国内外の来場を見込む。

スマートフォンで体験できるコンテンツの質が高まるなかで、全国の公共文化施設ではリアルな場所ならではの豊かな体験が得られるコンテンツ制作が課題となっている。キヤノンは長年、企業の社会的責任(CSR)の一環で芸術イベントなど向けに映像を使った空間作りを手がけてきた。「これまでは機器など技術的なソリューションを提供してきたが、コンテンツ制作から一貫して主体的に手がけていきたい」(キヤノン)とし、まず自治体向けに事業を展開する。事業の目標規模は今後詰める。(橋本剛志)

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