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JR東日本、非輸送で稼ぐ力磨く 生活関連を会社再編

NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

JR東日本は商業施設など沿線の生活関連事業の拡大を進める。商業施設や駅ビルごとに運営会社が異なるなど非効率だった事業体制をグループ会社の再編で見直す。さらには、薬局など既存のサービスの枠組みを超える地域に密着した新事業を展開する計画だ。働き方や生活様式の変化が進むなか、人口減時代を見据えて非輸送事業で稼ぐ力を磨く。

新しく推進する「沿線くらしづくり構想」では、首都圏を走る中央線と京葉線沿線を対象に生活関連サービスの拡充を行う。中央線では高架下の商業施設などを運営するJR中央ラインモール(東京都小金井市)と、国分寺駅などの駅ビルで商業施設などを営むJR東京西駅ビル開発(東京都八王子市)の2社を4月に合併させ、新会社に再編する。京葉線沿線では既存の事業会社が存続する。

中央線沿線では駅ナカにデジタル技術を活用した薬局を出店する。ウェブで事前に問診し、店頭での待ち時間を短縮。混雑状況を把握することで来店時間の分散を図り、感染症などのリスクを抑える。

京葉線や中央線では駅や高架下にシェアオフィスなどシェアスペースを拡充する。働き方の多様化に対応するほか、地域で新しいビジネスが生まれる環境を設けることで沿線の活性化につなげる。在来線特急の空きスペースを活用し、新鮮な野菜や魚介類を都市部に運び販売する取り組みも実施する予定だ。

同構想では駅など資源を生かしながら、教育やヘルスケアなど暮らしに関わる様々な分野のサービスを展開する。交通系ICカード「Suica(スイカ)」やJR東のポイントを基盤に各サービスをつなぎ利便性を高め、利用者を囲い込む。深沢祐二社長は「鉄道や駅ビルだけでなく、地域と一緒になり街づくりに取り組みたい」と話す。

JR東は駅構内の商業施設「ecute(エキュート)」やコンビニを運営するJR東日本リテールネット(東京・新宿)や東京駅内の商業施設「グランスタ東京」を運営する鉄道会館(東京・千代田)など4社を4月に合併させる。販促活動やテナントの重複を解消し効率化する。各社が持つ購買情報などを一元的に管理し活用する。

新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛などの影響で、同社の2021年3月期の連結最終損益は4180億円の赤字(前期は1984億円の黒字)になる見込みだ。定期外の鉄道運輸収入は21年度以降もコロナ前の85%程度の水準で推移すると見込む。人口減少社会を見据えて非輸送事業の強化を進めてきた。新型コロナにより働き方や生活様式が急速に変化してきており、生活関連事業の強化を急ぐ。

(企業報道部 野元翔平)

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