メルペイ、一部銀行経由サービス再開 不正問題後で初
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メルカリ傘下でキャッシュレス決済のメルペイは24日、9月に発覚した不正利用問題を受けて口座登録や入金手続きを停止していた一部銀行と、取引を再開したと発表した。各銀行と本人確認や補償のルールを定め、第三者による悪用防止策を強化した。他のスマホ決済も含め、9月に取引を停止してから再開したのは初めて。
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群馬銀行、栃木銀行、長野銀行の地銀3行で、24日からメルペイへの新規登録や口座振替による入金が可能になった。再開にあたってメルペイと3行は、口座登録時か初回入金時にスマホで顔写真を撮るなどの本人確認を必須とした。銀行側でも口座番号、暗証番号の入力だけでなく、自動音声による本人確認手続きを導入した。不正利用が起きた場合は両者で全額を補償するとのルールも定めた。
メルペイは9月の問題発覚後、本人確認などの手続きが不十分だった地銀やゆうちょ銀行など67行と全信用金庫で、登録・入金手続きを停止していた。今回3行と合意した枠組みに従い、他の銀行との連携も順次再開する。不正利用は2019~20年で計13件起き、被害額は計225万円。全額を補償済みという。
不正利用問題は、NTTドコモの電子決済サービス「ドコモ口座」を悪用した第三者による預金引き出し被害を機に問題化した。ソフトバンク系の「PayPay(ペイペイ)」、LINE傘下の「LINEペイ」、ドコモの「d払い」など他のスマホ決済でも同様の被害が発覚。各サービスは本人確認が不十分だった金融機関との連携を停止したが、メルペイ以外は24日時点で再開できていない。