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11月のノートPC出荷96%増 20年は過去最高水準に

電子情報技術産業協会(JEITA)は22日、11月のノートパソコンの国内出荷台数が前年同月比96.3%増の106万1千台だったと発表した。3カ月連続で前年実績を上回り、11月単月で過去最高を記録した。小中学校に1人1台学習端末を配備する「GIGAスクール構想」で地方自治体からの需要がけん引する。足元でノートパソコンの出荷台数は急増しており、12月も同様の水準で推移すれば821万2千台を記録した2012年を抜き過去最高を更新する可能性もある。

「GIGAスクール構想」関連の需要がノートパソコンの出荷台数の急増をけん引する

11月のパソコン全体の出荷台数は前年同月比51.5%増の116万台だった。GIGAスクール構想関連でノートパソコンの出荷が大幅に伸び全体の出荷台数を下支えした。デスクトップパソコンは米マイクロソフトの基本ソフト(OS)のサポート終了に伴う買い替え需要の反動減が続き、同56%減の9万9千台となった。比較的安いノートパソコンが売れたことから、出荷額は同1.8%減の724億円だった。

ノートパソコンの出荷台数が大幅に伸びている背景にはGIGAスクール構想関連の需要の急増がある。政府が24年3月末までとしていた小中学校への端末配備を21年3月末までに前倒しした影響で地方自治体からの受注が急増した格好だ。

在宅勤務の普及に伴う需要もノートパソコンの出荷増を後押しする。「家庭向けでは持ち運べる1キログラム前後の薄型軽量の機種が好調」(レノボ・ジャパン)という。家で過ごす時間が増えたことで「買い替えから買い増しという新たな需要も生まれている」(同社)。11月はノートパソコンの出荷比率が全体の9割を超えるなどデスクトップパソコンからのシフトが進む。

「クラウド化が1つのポイント。パソコンであらゆる処理を完結させず、クラウドとパソコンで分担する考え方が進んでいる」。MM総研(東京・港)の中村成希執行役員はノートパソコンの出荷が増えている原因をこう分析する。ノートパソコンの機能が高まったことで、通常のデスクワークに使うノートパソコンとアニメーションの作成など特殊な作業に使うデスクトップパソコンとのすみ分けが加速するとみられる。

特需により年間の出荷台数が過去最高を更新する可能性も出てきた。20年のノートパソコンの出荷台数は11月までで745万4千台に達した。「GIGA関連の需要は年明け以降も続く」(中村氏)見込みで、過去最高だった12年の821万2千台を上回る公算が大きい。

今後の課題は部材の調達だ。ある業界関係者は「液晶パネルなど一部の部材で需給が逼迫した状況」と漏らす。特に液晶パネルは在宅時間の増加による「巣ごもり需要」でテレビ向けの需要も大きく需給が逼迫している。感染拡大の「第3波」でサプライチェーン(供給網)が再び混乱する懸念もあり、部材の調達が滞れば市場の成長に水を差す可能性がある。(菅野気宇)

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