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工作機械受注、20年26.7%減 内需回復鈍く中国頼み

日本工作機械工業会(日工会)が21日発表した2020年の工作機械受注(確報値)は19年比26.7%減の9018億円だった。2年連続の前年比マイナスで10年ぶりに1兆円を割った。中国からの受注は23.5%増の2018億円と海外主要国で唯一、前年実績を上回る勢いがある一方、国内の設備投資は回復が遅れている。

海外からの受注は21.6%減の5773億円で、外需に占める中国の割合は35%に高まった。感染を早期に抑えこんだことで、5月から前年同月を上回る回復を見せた。オークマによると「インフラに絡む建機やトラック、風力発電の引き合いが強い」という。現地での20年のショベル販売台数は19年比40.1%増の29万2864台で、過去最高を更新した。

特に小規模工事向けの小型ショベルが、担い手不足になっている建設作業員からの代替需要で好調で、日本の油圧機器メーカーにも恩恵をもたらしている。ミニショベル向けの油圧機器を手がける不二越の坂本淳社長は「人手に頼っていた光ファイバーの敷設工事などで2~3トンの油圧ショベル需要が増している」と話す。同社は21年も販売増を見込む。

12月の中国受注は前年同月比2.8倍の297億円と急激な伸びを示し、外需に占める割合は44%まで達した。業種別でみると「電機・精密」が前年同月比5.1倍の99億円だった。スマートフォン部品やタブレット、ノートパソコン、ワイヤレスイヤホンの量産に必要な金型加工の需要が伸びている。「中国の受託生産のメーカーから大口受注が入っている」(業界大手幹部)。ファナックブラザー工業などがこうした加工機を手がけており、注文の受け手となっているもようだ。

20年の国内受注は34.2%減の3244億円。5月を底に受注水準は緩やかに回復しているが、12月の単月受注は前年同月比14.6%減の318億円にとどまり、同27.3%増だった外需と比べると勢いに欠けた。三菱重工工作機械の担当者からは「いまだに新規の設備投資には慎重な姿勢」との声が聞こえる。

一方、12月の自動車関連からの注文は前年同月比4.8%増の96億円と、コロナ前の水準まで持ち直している。ジェイテクトは「12月に国内で自動車関連のスポット受注があった」と明かす。自動車産業を巡っては一部で車載半導体部品の不足といった懸念要素を抱えているものの、21年の国内業況の回復の起点となりそうだ。

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