産業用ロボットとは 自動車やハイテク産業で活躍
きょうのことば
▼産業用ロボット 工場で人間の代わりに働くロボット。あらかじめ設定したプログラム通りに動き、人手と比べて安定して素早く正確な加工を長時間できる。世界市場ではファナックや安川電機のほか、スイスABBや中国美的集団傘下の独クーカの4社が大手とされる。
産業用ロボットを最も多く使うのは自動車産業で、塗装や溶接の作業で多く活用されている。電気自動車に欠かせないモーターやバッテリーの組み立てでも活躍している。ほかにも半導体ウエハーや液晶パネルの搬送といったハイテク産業や、食品の箱詰めといった用途でも使われている。

国別販売台数は2012年以降、中国が日本を抜いて首位だ。現地での人件費上昇が背景にある。中国政府は産業振興策「中国製造2025」を掲げ、自国メーカーの産業用ロボットづくりを促している。
現状では厳密な加工精度が求められる自動車関連は依然として日本や欧州メーカー製が使われているが、日用品や食品など高い精度が要求されない業種では地場メーカーのエーストンなどのロボットが取り入れられつつある。