東レ、ナイロン樹脂で出荷免責宣言 米寒波で原料不足
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東レは19日、自動車のエアバッグに使うナイロン樹脂に関し、一時的に売り手への出荷義務が免責される「フォースマジュール(不可抗力)」条項を宣言していることを明らかにした。原料調達先である米国の化学メーカーが、2月の寒波の影響で出荷が不安定になっているためとしている。
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3月上旬にナイロン樹脂の一種である「ナイロン66」の繊維向けで同宣言を出荷先に通知した。ナイロン66は耐摩耗性や耐熱性が高く、自動車のエンジン周辺の部品やエアバッグなどに使用されている。同樹脂は原料を主に米国からの輸入に頼っている。今回の宣言の対象はエアバッグ向けが大半。現地の原料メーカーから東レなど取引先に対して同様の宣言が出されているほか、現地の港の出荷が滞っていることも原因だとしている。東レはナイロン66で旭化成に次ぐ国内2位の生産能力を持つ。
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