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商船三井、チャーター船にも関与 モーリシャス防止策

事故船は縮図の粗い赤枠で囲まれた海図しか使用していなかった

商船三井は18日、チャーターした大型貨物船「WAKASHIO(わかしお)」がインド洋の島国モーリシャス沖で大量の油を流出させた今夏の事故の再発防止策を発表した。船員が縮尺の小さな粗い海図だけ使い、水深を見誤って座礁したとみていることから、適切な縮尺の海図を状況に応じて使うよう指導を徹底。陸岸に近い距離にもかかわらずレーダーや目視を怠っていたこともわかっており、船内に監視カメラの設置を要請するなどしてチャーター船の状況把握も強化する。

ルートを外れて岸に近づいた理由は携帯電話の通信圏内に入るためといい、事故船の船長は「過去にも同様の行為を繰り返していたことも判明している」(同社幹部)という。業界関係者によると「携帯の電波を拾うために岸に近づく船員は多い」とされ、他の船でも同様の事態が起こりかねないことから再発防止策を徹底する。

適切な縮尺の海図を使うため電子海図の運用に関する教育を強化。自社で手配した船員だけでなく、わかしおのようにチャーター船のオーナーが手配した船員も対象にする。相互訪問などを通じて関与を高め、積極的に助言していく。監視カメラの取り付けによる抑止力の強化や、船員が岸に近づく必要がなくなるための船内の通信環境の改善なども、チャーター船のオーナーに求める。

チャーター船への関与を強めることについて、橋本剛副社長は「今回のような非常に重大な事故が繰り返し起こるようでは、海運業の事業の根幹に響いてくる」との危機感を明らかにした。事故が起きればオーナーの責任にもなることから、既に一部のオーナーに対しては相談を始めており「概ね理解してもらえていると思う」と語った。

事故の法的責任は所有者である長鋪汽船(岡山県笠岡市)が負うが、商船三井は、船をチャーターしていた社会的責任から環境回復に使うための基金を設立するなどの対策を進めている。

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