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中国太陽光パネル最大手、日本で蓄電池 低価格で攻勢

NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞
太陽光パネル最大手のジンコソーラーは、日本の蓄電池市場に参入する

太陽光パネル世界最大手の中国ジンコソーラーの日本法人、ジンコソーラージャパン(東京・中央)は、日本で蓄電池事業に参入する。7月にも住宅向け蓄電池を発売する。戸建て住宅の屋根などに太陽光パネルを設けている一般家庭向けの需要を取り込む狙いだ。シャープパナソニックなど日本企業が高いシェアを持つ市場に最大手の外資系パネルメーカーが切り込む。

ジンコソーラーが販売するのはリチウムイオン蓄電池の「SUNTANK」。日本で販売するのは容量が6キロワット時、9キロワット時、12キロワット時の3種類。パワーコンディショナー(電力変換装置)を内蔵する。スマートフォンなどで発電状況の確認や充放電の制御ができる。

流通コスト低減で価格3割下げ

住宅向け蓄電池は、丸紅子会社で蓄電池の販売を手掛ける丸紅エネブル(東京・中央)や建材商社を通じ、施工会社や家電量販店、工務店などに販売する。流通コストの低減などを進め、他社製品に比べ価格を3割程度下げることを目指す。

経済産業省は2016年、住宅向け蓄電システムの価格を15年度の1キロワット時当たり22万円程度から20年度には同9万円程度にまで下げる目標を出した。ただ三菱総合研究所によると19年度時点の価格は同14万円程度にとどまる。電池本体と流通コストの価格低下が進まない要因だ。

ジンコソーラーが電池部分の価格低減を、丸紅エネブルが流通部分の価格低減を進め、蓄電システム全体の価格を21年度中に同11万円程度にまで下げたい考えだ。将来的には同10万円程度に下げることを目指す。

FIT売電期間終了の家庭に照準

戸建て住宅の屋根などに設置する太陽光発電では、固定価格買い取り制度(FIT)を利用して大手電力会社に売電する家庭が多い。売電期間が終了した太陽光発電を所有する家庭も多く、売電をせずに自家消費する需要が高まっている。自家消費では、日中に発電した電力を夜間に使用するなど電力をためる必要がある。ジンコソーラーは卒FITの家庭をターゲットに蓄電池を売り込む。

住宅用蓄電池の出荷台数は、15年の約3万台から20年には約11万5千台にまで拡大した。自然災害発生時の停電対策などの需要が伸びている。

日本の住宅向け蓄電池市場では、米テスラや中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)などの外資系企業の参入が相次ぐ。ジンコソーラーは太陽光パネル製造の世界最大手。13年に日本市場に参入した。法人向けでは日本でも早ければ22年に販売を開始する。ジンコソーラーが参入して価格競争が激しくなれば、日本市場での蓄電池の低価格化が加速し、市場の拡大が進みそうだ。

(柘植衛)

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