/

NTTドコモ、非接触で養殖魚の体長測定 超音波を活用

ドコモがICT(情報通信技術)を活用して養殖した 「うめぇとろサバ」

NTTドコモは養殖業へのICT(情報通信技術)活用に関する実証実験で、超音波を活用し、魚に触れずに体長を測ることに成功したと発表した。測定作業を効率化できるほか、餌の量の最適化につながる。実証実験で育てたサバの出荷も開始した。新たな養殖モデルを確立し、水産業への新規事業者の参入を促す。

ドコモはサバ料理専門店などを手掛ける「鯖(さば)やグループ」と2020年5月に業務提携し、和歌山県でICTを活用したサバ養殖の実証実験を進めてきた。このほど海洋音響機器の製造を手掛けるアクアフュージョン(神戸市)が保有する「超音波式水中可視化技術」を活用し、いけすを泳ぐサバの体長の平均値を高い精度で測定することに成功した。

同技術では超音波を送信して反応を自動解析し、魚かどうかを識別する。従来の魚群探知機の100倍の能力があり、いけすに魚が密集した状態でも1匹1匹の個体を識別できるという。超音波を活用することで、夜間や水中が濁った状態でも計測することが可能になった。

従来はいけすから網で魚を数匹取り出し、1匹ずつ計測器で体長を測る必要があった。物理的な接触により魚が死んでしまったり、養殖魚の成長にばらつきがあるため正確な成長過程を把握できなかったりしていた。新たな技術で養殖サバの成長を正確に把握し、水質データなどと組み合わせることで餌の量の最適化や出荷時期のコントロールができるという。

実証実験で養殖したサバの出荷もこのほど開始した。「うめぇとろサバ」のブランド名で、鯖やグループのサバ料理専門店のほか、関西を中心とした飲食店で提供する。各店舗で在庫が無くなり次第、提供を終了する。

ドコモは今後、AI(人工知能)を活用し魚の体長から体重を推定する検証を進める。いけす内の水質測定データや作業日誌などのデータを一元管理できるドコモの「養殖管理クラウド」と、アクアフュージョンが提供を予定する魚体長測定サービスとのシステム連携もはかる。ブリやカンパチなどの魚でも実証実験に取り組み、商用化を目指していく。

ドコモは東日本大震災の復興支援以降、水産業のデジタル化に力を入れてきた。カキやのり養殖で水温や塩分濃度を測定し、集めたデータを活用する取り組みも実施している。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン