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ノキアなど6社、ローカル5Gのサービス開発で提携

ローカル5G向けのサービス開発を説明する「Nokiaローカル5Gテクノロジーパートナーシップ」の参加企業

ノキア日本法人のノキアソリューションズ&ネットワークス(東京・港)は9日、限られた範囲で使う高速通信規格「ローカル5G」の企業向けサービスの提供に向けてオムロンなど5社と提携したと発表した。クラウドサービスや通信技術、センサー機器など各社の技術を組み合わせる。2021年にも様々な業界で使える5Gサービスを開発・検証する予定だ。

ノキアなど6社で「Nokiaローカル5Gテクノロジーパートナーシップ」を設立した。製造現場の遠隔支援や、車両の遠隔操作、作業員の見守りなど、産業革新策「インダストリー4.0」に向けたサービスなどを共同で促進する。

日本企業ではオムロンやシャープ日鉄ソリューションズ、日立国際電気、伊藤忠商事系のコネクシオがパートナーシップに参加した。各社が得意とする通信技術やセンサーなどを持ち寄る。ノキアのクラウドサービス「NDAC」には様々なアプリケーションが用意されており、ユーザー企業は少ないコストで導入できるという。

オムロンは製造現場で使う産業用ロボット、センサー、制御コントローラーなどを提供するほか、ノキアなどが提供するクラウドサービスと組み合わせて現場の生産性改善や効率化を進める。福井信二執行役員は「トータルソリューションを提供するには、ゲートウエイ機器やアプリなどが必要になる。パートナー企業と連携すれば、ワンストップで提供できるようになる」と話した。

シャープやコネクシオは、ローカル5GやIoT向けのルーター機器を提供し、サービスの検証などに活用する。

ローカル5Gは映像データなど大容量のデータ通信に対応できる利点がある。日鉄ソリューションズは製造業や製鉄、金融、流通向けにサービス提供を目指す。記者会見では同社が日本製鉄と室蘭製鉄所で取り組む自営無線網の実証例を紹介した。敷地内を走るディーゼル機関車を遠隔運転するため映像や車両の速度・位置情報などを通信している。プライベートネットワークなら大量のデータを無制限に通信できるほか社外通信網を使わないため、セキュリティーを担保できるという。

IoTセンサーを組み合わせた作業員の見守りサービスも開発している。熱中症などで脈拍が高くなったときにアラートを出す仕組みだ。

5Gでは低遅延のデータ通信が可能になるため、緊急性の高い用途にも利用できる。日立国際電気は5Gでカメラ映像を通信し、人工知能(AI)でリアルタイムに解析する技術を紹介した。障害者や体調不良の利用客が転落した場合にAIが判断し、車両に停止命令を送る。

クラウドシステムなどを介さず現場に近いサーバー上でAIなどが判断する「フィールドエッジコントローラー」は、工場の事故防止や重要施設での侵入者検知、自然災害への迅速な対応などに応用できるという。

(佐藤雅哉)

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5Gとは
現行の「第4世代(4G)」の最大100倍の速さの次世代通信規格。毎秒10ギガ(ギガは10億)ビットの最高速度はアナログ方式だった1980年代の第1世代の100万倍。2時間の映画を3秒でダウンロードできる。米国と韓国の通信大手が世界に先がけて商用サービスを始めた。

1Gから4Gへの進化は主に速さの向上だった。5Gは「多数同時接続」「超低遅延」という特徴が加わる。たとえば自宅で約100個の端末やセンサーを同時にネット接続できる。利用者が通信の遅れを意識することは格段に減る。

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