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「真価が問われた一年」 宇宙関連企業がイベント

オフラインのイベントでは15社の経営者が意見を交わした。

宇宙ビジネスを手掛けるスタートアップ企業が集まるイベント「スペースタイド2020 イヤーエンド」が9日に閉幕した。今年は新型コロナの感染防止のため初めてオンラインでも実施。スタートアップの経営者や有識者が複数回のセッションを通して2020年の宇宙ビジネスを振り返り、コロナ下の事業戦略や10年後の展望などを議論した。

イベントは一般社団法人SPACETIDE(東京・中央)が主催した。年末のイベントは今年で3回目。4日から合計5日間にわたり開催し、オンライン上でのプレゼンテーションや交流会も用意した。

3日目には参加人数を制限し、宇宙スタートアップの経営者が会場からの質問に回答するイベントも開かれた。大型の資金調達などを経験した5社と創業間もない10社の経営者らが、コロナ下の経営課題や2030年に向けた宇宙ビジネスの展望などについて意見交換した。

コロナ下では顧客や投資家とのコミュニケーションがオンラインに切り替わった。小型衛星開発のアクセルスペース(東京・中央)の中村友哉最高経営責任者(CEO)は「本来行かないと会えない人にもオンラインで会えるようになった。ビジネスとして逆にチャンスだった」と強調した。

宇宙ビジネスは米国を中心に世界で盛り上がりを見せる。グローバル市場での戦い方について、米航空宇宙局(NASA)に月の砂を販売するプログラムへ参加するispace(アイスペース、東京・港)の袴田武史CEOへ質問が相次いだ。海外とのコミュニケーションについて「グローバルへの発信を心がけている。ビジョンを明確に示すことが重要」と話した。

日本の宇宙スタートアップがグローバルで強調できる強みについて、人工衛星向け通信インフラを開発する筑波大学発スタートアップのワープスペース(茨城県つくば市)の常間地悟CEOは「日本の中立性と信頼性」と説明。「世界が利用するインフラサービスの提供側として安全保障上日本は注目度が高い」と述べた。

SPACETIDEの佐藤将史理事は「真価が問われた1年だった。大変な1年を乗り越えたからこそ前進し続けてほしい」と話した。

コロナ下では大型の資金調達を実施したスタートアップも出たが、一部の投資家は回収に時間がかかる宇宙分野へのリスクマネーの供給に慎重になっている。宇宙ビジネスは企業のデジタル化支援サービスのように差し迫った需要がみえにくい。各社は2030年に向けた目標を達成するためにも、開発状況や商用化までのステップを投資家らと共有し、外部環境にあわせて経営計画をこまめに見直していくことが欠かせない。

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