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「今治・JMU」連合発足 環境船開発でタッグ

今治造船丸亀事業本部の大型ドック(香川県丸亀市)

国内造船大手連合が動き出した。国内造船最大手の今治造船と2位のジャパンマリンユナイテッド(JMU)は6日、両社の営業設計機能が統合した新会社が1月に始動したと発表した。2社の国内シェアは5割程度、世界では1割強だが中韓勢の大手には規模で勝てない。需要が低調な中では、脱炭素などの技術力で一歩抜きんでる必要がある。

「ゼロエミッションという将来の厳しい環境規制や自動運航の流れの中、ニーズを先取りして受注したい」。6日、会見に出席した新会社、日本シップヤード(東京・千代田)の前田明徳新社長はこう意気込んだ。新会社は今治造船が51%、JMUが49%を出資した。発足は1月1日付だが、海外の独禁当局の承認が長引き、当初予定の10月1日から3カ月遅れとなった。従業員数は約510人で、うち9割を設計人員が占める。

日本シップヤードの前田明徳新社長(㊨から2番目)ら

新会社では統合した営業設計機能を生かして二酸化炭素などの排出を抑えた環境船に注力する。まずアンモニア燃料船の開発に取り組むが、「まだ環境船の燃料は何が主流になるか決まっていない」(前田社長)として水素やバイオディーゼルの燃料船の開発にも注力する。

国際海事機関(IMO)は50年にも国際海運分野からの温暖化ガス(GHG)排出量を08年比で半減させる目標を掲げている。日本メーカーだけでなく、中韓勢もアンモニア燃料船などに着手するなど環境対応を進めている。世界の国ごとの造船シェアでは中国と韓国でそれぞれ約3割。同2割の日本は技術で先行したいところだが、先行きは厳しい。

新会社を技術面の推進力としたい一方、今後課題となるのは10カ所の造船所を持つ今治造船、5カ所を持つJMUそれぞれの造船所の再編だ。21年に舞鶴事業所(京都府舞鶴市)の船舶建造を撤退するJMUは「主力の3事業所をどうすべきかは常に検討している」(JMUの千葉光太郎社長)と述べた。

国内では三菱重工業も長崎造船所香焼工場(長崎市)を売却する。三井E&Sホールディングス(HD)傘下の造船子会社も3月までに常石造船と資本業務提携で最終合意をする見通しだ。

縮小均衡に向かう国内と対照的に海外では規模の拡大を目指す再編が進む。中国では19年11月に首位の中国船舶工業集団(CSSC)と2位の中国船舶重工集団(CSIC)が経営統合した。韓国でも現代重工業と大宇造船海洋が統合を決めている。

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