ANAも100万人分流出 マイレージ情報、不正被害は未確認

全日本空輸(ANA)は同社のマイレージ会員サービスを巡り、約100万人分の個人情報が流出したと発表した。複数の航空会社に予約システムなどを提供するSITA社(スイス)への不正アクセスが原因としている。会員番号や名前などが漏洩した。マイルの不正使用といった被害は確認されていないという。
SITA社への不正アクセスを巡っては、日本航空(JAL)も5日、92万人分のマイレージ情報が漏洩したと発表している。
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今回流出したのは「プレミアムメンバー」と呼ばれる上級会員の情報で、約100万人はANAのマイレージ会員の約3%にあたる。流出した情報には、ANAが加盟する航空連合「スターアライアンス」の会員等級も含まれる。
ANAによると、会員パスワードやパスポート、クレジットカード情報、旅程、予約・発券状況、メールアドレスなどの個人情報は流出していないという。SITA社が既に対策を講じており、今後の情報漏洩はないとANAはみている。
スターアライアンスに加盟する海外航空会社のうちの1社がSITA社に委託管理しているシステムから情報が漏洩したとみられている。
ANAはホームページで「会員様をはじめ関係者の皆様に、ご心配をおかけしておりますことを深くおわび申し上げます」と謝罪。対象の顧客には個別メールで連絡するとしている。
JALでもANAと同様に会員番号や名前などが流出した。SITA社で2011年11月から21年2月の間に作成されたデータに登録された人が対象で、JALのマイレージ会員の約3%にあたる。期間中の航空券予約の有無にかかわらず、JALのマイレージ会員であれば漏洩した可能性がある。
JALはホームページで「今後の情報漏洩はないことを確認している」と説明。漏洩によるJALのシステムやデータへの影響はないという。