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三井不動産、物流施設7棟を新規開発 コロナで需要増

「ラストワンマイル」対応で都心部にも建設する(東京・新木場で開発予定の物流施設のイメージ)

三井不動産は4日の事業説明会で、2022年以降に新たに7棟の物流施設を新規開発すると発表した。新型コロナウイルスの影響で拡大する電子商取引(EC)需要に対応する。これまでは郊外が中心だったが都心部にも建設するほか、業務効率化のため機械化を加速する。物流市場は今後も成長が見込めるが、用地の獲得競争など懸念材料も出ている。

同社は12年4月に国内の物流事業を始めた。21年2月末時点で全国31施設を稼働し、延べ床面積は約250万平方メートル。例年は秋ごろ物流事業の説明会を開いていたが、20年秋は新型コロナの感染拡大で見送っていた。

7施設は神奈川県や三重県、福岡県などで開発する計画だ。22年6月以降に順次完成する予定。平均で年5件以上のペースで開発し、24年冬までに合計で47施設に増やす。延べ床面積は約390万平方メートルとなり、12年4月からの累計投資額は約6100億円に達するという。

三木孝行常務執行役員は「新型コロナの発生を受けたEC市場の拡大で、物流施設の需要は想像以上に伸びている」と話す。施設の新規開発に加えてロボットやITを活用した自動化にも力を入れる。6月に完成予定の千葉県船橋市の施設では利用時間に応じたサービス提供など新たな手法も取り入れる方針だ。

都心部には物流拠点から家庭までの「ラストワンマイル」配送向け施設を設ける。需要が高まっている冷凍・冷蔵の専用倉庫やデータセンターも造る計画だ。施設内では非接触エレベーターを設置するなど、感染症対策に力を注ぐ。

不動産投資が活況な中でも物流施設の人気は特に高い。不動産サービス大手のジョーンズラングラサール(JLL)によれば20年の国内不動産投資で物流施設が占める割合は31%で過去最高を更新した。米物流大手プロロジスなどが積極的に取得や投資に動いている。

今後も物流施設の需要は拡大する見通しだが、市場拡大は見込まれるが、過熱する用地取得競争は懸念材料となる。

三木氏によれば「大手デベロッパーのほか鉄道や生保系なども参入し、用地取得が一段と激化している」。三井不では「採算性を考慮し、土地価格が高すぎる場合は取得を手控えることもある」という。

同社は他社と違いを打ち出すため「入居先の課題解決を第一に考える」(三木氏)ことに力を入れているという。単純に物流施設を開発するのでなく、入居企業の悩みや要望に沿ったサービスを提案している。総合デベロッパーの知見も生かし、多くの企業が入り乱れる物流市場で生き残りを目指す。

(原欣宏)

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