アサヒビール、アルコール0.5%の飲料「ビアリー」発売
アサヒグループホールディングス傘下のアサヒビールは3日、アルコール度数が0.5%の飲料「ビアリー」の商品説明会を開いた。30日に関東を中心とする1都9県で発売し、6月29日から全国に広げる。2025年までに国内市場で同社の販売するビール系飲料や缶チューハイ、ノンアルコール飲料の販売量全体の2割を、アルコール度数が3.5%以下の低アルコール飲料やノンアルコール飲料とする目標を掲げている。酒類の過度な摂取を控え、アルコール度数の低い飲料を求める消費者の嗜好に対応する。

アルコール度数0.5%の飲料は、酒税法の定義では酒類には属さないが、スーパーやコンビニなどの酒類売り場で販売する。ビール系飲料を製造する工程を途中まで続けたのち、最終的にアルコールを抜くことで、麦芽由来の香りなどを感じられやすくした。希望小売価格は181円(税別)。
3日の記者会見で、アサヒビールの松山一雄専務はアルコール度数0~0.5%の飲料が欧州市場で年平均8%程度成長していることを挙げ、「日本でも20歳~30歳代の消費者が低アルコール飲料を積極的に飲みたいという調査結果も出ている」とし、同分野の商品強化の理由を話した。「ビアリー」のほか、年内にアルコール度数3.5%以下の低アルコール飲料やノンアルコール飲料を順次発売する計画だ。
アサヒグループホールディングスは、欧州市場で2030年までにノンアルコール飲料の販売量構成比を20%に高める計画を掲げている。オセアニア市場では、25年までにノンアルコール飲料やアルコール度数3.5%以下の低アルコール飲料の販売量構成比を25%にする計画だ。