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中国、国産ワクチン承認 アストラゼネカは30億回分生産

(更新)
中国政府が開いた記者会見(31日、北京)=共同

【大連=渡辺伸】中国の国家薬品監督管理局は12月31日、中国医薬集団(シノファーム)が開発する新型コロナウイルス向けワクチンの販売を条件付きで承認したと発表した。中国政府は緊急投与向けとして医療従事者らに供給してきたが、一般市民向けの承認は初めて。中国は新興国などにワクチンを供給する計画を推進中で、製品の安全性をアピールする狙いもあるようだ。

承認したのはシノファーム傘下の北京生物製品研究所が手がけるワクチン。最終となる臨床試験(治験)の中間結果として有効性が79.34%となり、世界保健機関(WHO)や中国の基準を満たしたという。詳細な治験データは公表していない。

中国衛生当局の曽益新副主任は31日の記者会見で「まず高齢者や基礎疾患のある人に接種した後、普通の人々にも接種してもらう」と述べた。無料で提供する方針だ。具体的な販売スケジュールは明らかにしていない。

中国政府は20年夏以降、緊急投与として医療従事者や外交官らに約150万回分を接種。そのほか物流業者や税関担当者など「重点グループ」を含めると、累計で約450万回分を接種ずみだ。そのうち不良反応はごく少数だったという。

シノファームはアラブ首長国連邦(UAE)とバーレーンでも衛生当局から承認を獲得ずみ。中国の製薬企業では科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)もブラジルなどで最終治験を実施中だ。

欧米勢のコロナワクチンでは米ファイザーや米モデルナが有効性で「90%以上」、英アストラゼネカが「70%」としており、それぞれ政府から緊急承認の獲得や接種を進めている。英政府は30日にアストラゼネカと英オックスフォード大学のワクチンを世界で初めて承認した。

同ワクチンは「ウイルスベクターワクチン」と呼ばれるタイプ。コロナの遺伝子情報を持った別のウイルスを投与する。素早く設計・製造できるが、9月に副作用の疑いが出たため臨床試験を一時中断した。アストラゼネカは21年中に30億回分を生産する計画。日本政府は1億2千万回分(6千万人分に相当)を調達する契約を結んだ。

ファイザーなどのワクチンが超低温での保存が必要なのに対し、アストラゼネカ製は通常の冷蔵庫で保管できる。英地元紙によると、1回分あたり3ポンド(約400円)以下を想定し、ファイザー(15ポンド)やモデルナ(28ポンド)より安い。途上国での普及拡大を期待する見方もある。

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