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中国海賊版サイトに初の強制捜査、背景は?

2023年3月28日の日本経済新聞朝刊1面に「中国海賊版、初の強制捜査」という記事がありました。中国に拠点を置く日本アニメの大手海賊版サイトの運営者が、現地当局の強制捜査を受け、サイトを閉鎖したことが分かりました。背景には何があるのでしょうか。

ここが気になる

27日に閉鎖したサイト名は「B9GOOD」。08年ごろから稼働し、人気アニメやテレビドラマなどが違法に投稿されていました。直近2年間のアクセス数は計3億件を超え、映像系ではトップクラス。東宝やNHKなど映像大手6社や映像業界団体「コンテンツ海外流通促進機構」(CODA)が対処を求めていました。

関係者によると、中国当局は2月にサイトを運営していた重慶市に住む無職の男(33)を同国の著作権法違反の疑いで拘束しました。男は広告収入でこれまでに1億円超を得ていたとみられます。CODAによると、海賊版サイトについて中国で本格的な捜査がおこなわれたのは初めてとみられるそうです。

海外拠点サイトを巡っては、22年に漫画分野では当時最大規模だった「漫画BANK」(21年閉鎖)を運営していた中国在住の男について行政処罰が下されています。今回は刑事処分が見込めることから、さらなる抑止効果が期待されるそうです。B9GOODは日本語サイトですが中国の作品も一部含まれており、自国のコンテンツ市場が成長するなか、中国側も無視できなくなっている事情もあるもようです。

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この記事をまとめた人:佐藤未乃里
2017年入社。警察取材を経て、現在は電子版と紙面の編集を担当。SteamやSwitchで過去の名作ゲームが続々リメークされており、どの作品から手を付けようか迷っています。
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