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企業の温暖化リスク算定、新手法の狙いは?

2021年7月27日の日本経済新聞朝刊1面に「温暖化リスク算定、新手法」という記事がありました。三井住友銀行は衛星データやAIを駆使して、融資先企業などの水害リスクを開示します。狙いはどこにあるのでしょうか。

ここが気になる

背景にあるのは、各国の中央銀行などが参加する気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言です。温暖化が金融機関に与える財務面での影響を開示するように求めています。日本でも金融庁が企業に開示の義務付けを検討します。ただ、金融機関や企業ごとに、気候変動リスクを算出する基準が乱立しているのが現状です。

三井住友銀行は新手法を使って世界の水害危険度マップを作成します。国内外に約10万ある融資先の拠点について、設備が壊れる「物理的リスク」を分析します。AIと衛星データを使うため、ハザードマップがない海外でも開示できる利点があります。分析の結果をふまえて、水害対策などを助言することも検討します。

精度を向上させたこの手法がモデルケースとなり、企業で利用が広がることが期待されます。三井住友銀行によると、貸し出したお金のうち2050年までに550億~650億円が水害で損なわれる恐れがあります。世界で自然災害による被害額が増える傾向にあるなか、温暖化リスクの開示は投資家にとって重要な判断基準になりそうです。

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この記事をまとめた人:遠藤智之
2016年入社。科学技術などの取材を経て、現在は電子版と紙面の編集を担当。奄美・沖縄の世界自然遺産への登録が決まったそうです。この登録を機に、イリオモテヤマネコやアマミノクロウサギなどの固有種を守る機運が高まってほしいと思います。

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