賞与評価にESG、花王やソニーなぜ導入?
2022年6月27日の日本経済新聞朝刊1面に「ESG推進、賞与へ反映」という記事がありました。花王やソニーグループはESGへの取り組みを一般社員のボーナスを含めた賃金に反映する制度を導入しました。なぜこのような取り組みを始めるのでしょうか。

ここが気になる
ESGは環境・社会への配慮・企業統治への取り組みで企業価値の拡大を目指すものです。今まではESGへの対応を役員報酬に連動させる動きが主流でしたが、花王やソニーは社員にまで対象を広げます。これは世界でも少ない取り組みです。ESGに関連した株主提案が日本でも増えており、社員の意識を変え成果を上げる狙いがあります。
花王は社員自らが目標を定め、達成に向けた過程を評価に取り入れる人事制度を使います。目標のうち3割をESG関連で設定。例えば、二酸化炭素の排出を大きく抑える手法や、容器を効率的にリサイクルする取り組みの考案などが想定されます。人事評価を通してボーナスを含む賃金に一部を反映します。
ソニーは傘下の事業会社ごとに目標を定め、その達成度合いも踏まえて社員のボーナスを決める仕組みです。事業会社ごとに設定した目標を本社が査定し、その成果が各事業会社の社員のボーナスにも反映されることになります。ESG投資の規模は4700兆円ともされており、企業の積極的な取り組みが求められています。

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この記事をまとめた人:勝野杏美
2018年入社。小売業界の取材を経て、現在は電子版と紙面の編集を担当。東京都心で2日連続の猛暑日を記録しました。暑くなると夏バテしてしまうので、今年は早くから体力づくりをしようと思います。
2018年入社。小売業界の取材を経て、現在は電子版と紙面の編集を担当。東京都心で2日連続の猛暑日を記録しました。暑くなると夏バテしてしまうので、今年は早くから体力づくりをしようと思います。

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