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ウクライナ侵攻をThink! 岩間陽子さんら投稿

日経電子版「Think!」は、各界のエキスパートが注目ニュースにひとこと解説を投稿する機能です。2月18~25日の記事では、政策研究大学院大学政策研究科教授の岩間陽子さんらが「ロシアのウクライナ侵攻」について考察しました。このほか「働く母親の罪悪感」「世界でユニコーン急増」といったテーマの記事に投稿が寄せられました。(投稿の引用部分はエキスパートの原文のままです)

「ロシアのウクライナ侵攻」をThink!

ロシア、ウクライナ複数都市を攻撃 首都空港巡り戦闘(2月24日)
ロシアが24日、ウクライナへの軍事侵攻を始めた。ウクライナ各地の軍事施設が空爆で破壊された。

岩間陽子さんの投稿】まだ戦争は始まったばかりであり、確実なことは何も言えませんが、現状の戦い方を見ていると、まずウクライナの軍事拠点を潰し、とりわけ制空権を取り、ウクライナが軍事的に抵抗できない状況にしてから地上軍を入れるようです。これまでの米側からの情報と、プーチンが言っていることを突き合せれば、次は現ウクライナ政府首脳を何らかの方法で排除して、親ロシアの傀儡政権をキエフに作ることが目的でしょう。ハンガリー動乱やチェコスロバキア軍事侵攻のようなことが、再び21世紀のヨーロッパで起きています。多少の痛みは覚悟のうえで、最大限の制裁を科していくしかありません。

バイデン氏「ロシアに追加制裁」 二大銀行に対象拡大(2月25日
バイデン米大統領は24日、ホワイトハウスでロシアによるウクライナ侵攻を受けて演説した。プーチン大統領について「侵略者だ。戦争を選択した」と批判。「強力な追加制裁と新たな輸出制限を承認する」と述べた。

渡部恒雄さんの投稿】米国によるロシアのウクライナ侵攻についての事前のインテリジェンス情報開示でのけん制と、経済制裁の第一弾では抑止できませんでした。今後もロシアの軍事進攻は継続すると考えられ、それに対抗する手段は金融制裁の拡大が主な手段となり、最終的にはSWIFTからのロシアの排除も視野に入らざるを得なくなるでしょう。そこには欧州がロシアに依存するエネルギー供給への影響という重い課題があります。今後は米国と欧州が国際秩序を維持するために団結を継続できるかが重要な課題となるでしょう。プーチン大統領の今回の軍事行動が最終的には報われなかったという結果にならなければ、既存の国際秩序は回復しないからです。

国連安保理、米ロ大使が応酬 ウクライナ巡り緊急会合(2月22日)
国連の安全保障理事会は21日、ウクライナ情勢を巡る緊急会合を開いた。米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は、ロシアが親ロシア派地域への軍派遣を決めたことについて「平和維持軍だと主張しているが、全くのでたらめだ」と反発した。ロシアのネベンジャ国連大使は「ロシア軍は(親ロ派地域から受けた)要請に基づいて、平和維持活動を行う」と述べた。

中満泉さんの投稿】ロシアの決定が国連憲章の原則に反し、ウクライナの主権と領土保全を侵害していることは事務総長も述べたように明らかだ。昨夜の安保理緊急会合でロシアの行動を支持・容認した理事国は無かった。ケニア大使の演説は、アフリカの国境が植民地時代にヨーロッパ列強に引かれ、近隣の同胞との統合を夢見る人々がいることに触れながら、危険なノスタルジアで歴史を戻し力で領土回復や拡張を図ることは断固拒否すると強調。国連憲章のルールに則り秩序を維持しより良い未来を目指すという言葉は多くの人々の心に響いた。外交と交渉によって緊張緩和を図り戦争を防止することは、人命を救うだけでなく第2次大戦以降の国際秩序を維持することでもある。

「働く母親の罪悪感」をThink!

働く母親の罪悪感「マミーギルト」 コロナで深まる(2月21日
「マミーギルト」という言葉がある。母親が子どもや家族に抱く罪悪感のことだ。新型コロナウイルス禍での在宅勤務の普及や休園・休校などを背景に、今、改めて女性らからマミーギルトを感じるという声が挙がっている。

井上恵理菜さんの投稿】人間の考え方や行動は環境に大きく左右されます。マミーギルトをもたらす大きな要因は祖父母世代の言動であると思います。例えば昭和時代に多かった、「夫が24時間仕事に注力し妻が専業主婦」という家族のあり方は、その時代その家族が置かれた状況において最善の選択だったのかもしれません。そうした経験しか持ち合わせていない人に現在の子育て世代が置かれた状況を理解するのは困難です。男女問わず、現代の子育て世代は、あまり前の世代の言動に迷わされることなく、今の置かれた状況において自らが最善だと思う選択をするしかないのだと思います。

「世界でユニコーン急増」をThink!

ユニコーン、世界で1000社超 金融引き締めで選別も(2月24日)
企業価値が10億ドル(約1150億円)以上の未上場企業「ユニコーン」が世界で急増し、2月初めに1000社を突破した。

【高島宏平さんの投稿】よく日本にはユニコーンが少ないことから世界に比べてスタートアップが育ちにくい、ということを繋げて語られがちですが、日本にユニコーンが少ない最大の理由は、世界で最もスタートアップが上場しやすいマザーズという市場があることと思います。日本のスタートアップ戦略は、大きく生む(ユニコーンを育てる)のではなく、たくさん生むという戦略なので、たくさん生まれた上場スタートアップをどう社会変革に繋げるかという、他国とは違う問いを立てて解くことが有効です。上場済みのスタートアップ企業への経験人材のジョインの促進やそれを支える株式報酬制度、大企業とのアライアンスや資本提携、統合などが有効と考えます。

「天皇誕生日の記者会見」をThink!

眞子さん結婚巡り「尊重し合える社会を」 天皇陛下62歳(2月23日)
天皇陛下は23日、62歳の誕生日を迎えられた。これに先立つ記者会見で、秋篠宮家の長女、小室眞子さんの結婚について「多くの方に心配をお掛けすることになったことを心苦しく思っています」と述べたうえで、一般論としつつ「尊重し合える寛容な社会を願う」と話された。

【原武史さんの投稿】今回の天皇誕生日に際しての会見で私が注目したのは、天皇がオンラインの利点を強調していたことだ。コロナ禍によって、平成のときのような天皇と皇后がそろって地方を訪れ、時にひざまずき、相手の目線に合わせて対話するスタイルは維持できなくなった。それに代わって取り入れられたのがオンラインを通した対話だった。天皇は対面とオンラインの違いを踏まえつつ、平時ですら訪れるのが難しい辺地であってもオンラインならば瞬時につながったり、半日のうちに別々の地方と続けてつながったりすることの意義を強調し、コロナ禍が収束してもこのスタイルを続けることに意欲を見せた。「令和流」はすでに始まっているといえるだろう。


Think!
平日のニュースに投稿がつく「Think!」。これまでの投稿一覧と、エキスパートのみなさんのご紹介は次のページから。

【投稿一覧】
https://r.nikkei.com/topics/topic_expert_EVP00000
【エキスパート紹介】
https://www.nikkei.com/think-all-experts

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