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中古でも「億ション」、なぜ売れる?

2023年1月25日の日本経済新聞朝刊に「中古も『億ション』迫る」という記事がありました。22年の東京都心6区のマンション平均価格は9800万円との民間調査が出ました。1億円の大台に迫りながらもなぜ売れているのでしょうか。

ここが気になる

東京6区(千代田、中央、港、新宿、文京、渋谷)の中古マンション平均希望売り出し価格は前年比7%上昇、2004年に比べ2.2倍になりました。中古の億ションが売れるのは、高所得で共働き世帯の「パワーカップル」が購入しているためです。高額でも都心を選ぶのは、住まいと職場や学校の近さを重視しているからです。

資材や人件費などの建築コスト上昇で新築価格が高騰していることも一因となっています。相対的に割安な中古へ需要がシフトしているといいます。日銀が続けてきた金融緩和で低金利になっているのも影響しています。金利負担の割合はバブル期で約5割だったのに対して、22年では16%にとどまっています。

ただ好調な売れ行きが続くかは見通せません。22年のマンションの総取得費は1億1450万円で、バブル崩壊後の1993年以来の高水準となりました。また長期金利は日銀の政策変更によってじわじわと上昇しています。メガバンクや住宅金融支援機構による新規の固定型ローン金利も長期金利に連動して上がりつつあります

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この記事をまとめた人:萬崎康平
2016年入社。現在は電子版と紙面の編集を担当。年末年始にとりためたテレビ番組を消化する日々が続いています。ほとんどの録画を倍速で見ているせいか、普段の自分の話し方も少し早口になっている気がします。
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