山際経財相、なぜ更迭?

ここが気になる
山際経財相は2021年の岸田政権発足に伴い、経済再生担当大臣として初入閣しました。新型コロナウイルス対策や経済政策「新しい資本主義」を担当し、今年8月の内閣改造でも留任しました。岸田首相は内閣改造を行うにあたり、旧統一教会との関係を点検するよう閣僚に求めており、改造前日までに関係を認めた閣僚7人は交代させました。
山際氏が旧統一教会との関係を明らかにしたのは改造当日で、そのまま留任となりました。その後も教会関連の会合に出席していたことや、教会のトップと集合写真を撮っていたことなど、外部から新たな指摘を受けるたびに事実関係を確認する対応を繰り返してきました。こうした状況を受け、野党は辞任を要求し、追及を強めていきました。
政権内には山際氏が辞めれば他の閣僚にも辞任論が広がるとの懸念がありましたが、国会審議が進むにつれ、続投させる悪影響の方が大きいとの意見が強まっていました。首相は「任命責任を感じている」と述べています。教団に関する問題は宗教法人法に基づく調査や、解散命令請求に焦点が移りつつあります。山際氏の辞任後も、一連の問題の収束までは時間がかかりそうです。

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2017年入社。警察取材を経て、現在は電子版と紙面の編集を担当。
【私の注目記事】金融教育に政府が本腰を入れるそうです。社会人になってお金にまつわる知識の大切さを痛感しています。本格的に金融教育が始まれば、何かの機会にのぞいてみたいです。

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