入試制度や秋入学…なぜ教育改革は進まない? - 日本経済新聞
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入試制度や秋入学…なぜ教育改革は進まない?

2021年10月25日の日本経済新聞朝刊1面に「教育の多様性求め異議相次ぐ」という記事がありました。日本の学校教育は、社会の変化に対応できていないとの指摘が増えています。グローバル化とデジタル革命が同時に進むなかで、大学入試や入学時期の見直しなどの教育改革はなぜ進まないのでしょうか。

ここが気になる

平均点の高い優等生は選抜できても、とがった才能の発掘が苦手な難関大入試。世界の主流とずれる4月入学……。入学の年齢や時期、学習内容を細かく定める日本の学校教育は、戦後間もなく導入された制度のままです。社会の変化に対応できていないとの指摘が増えていますが、平等を重視し改革は思うように進んでいません。

背景にあるのは変化を嫌い、新しい試みに背を向けてしまう体質です。典型的な例は30年以上も前に臨時教育審議会が提言した秋入学。2018年度時点で266大学が「4月以外の入学制度」を持っていますが、入学者は2900人にとどまります。東大も秋入学への全面移行を提案しましたが、学内の反対や他大学の様子見などで断念しました。

一方、危機感を募らせ新しい教育機関をつくる動きも出ています。アスキー創業者で元マイクロソフト副社長の西和彦氏は、専門性や人間性、国際性を問う面接のみの入試で入学者を選抜し、エンジニア育成に特化した大学の開校を目指します。急速に進むデジタル化やコロナ禍、時代をけん引する人材育成は待ったなしです。

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この記事をまとめた人:勝野杏美
2018年入社。小売業界の取材を経て、現在は電子版と紙面の編集を担当。製造業の大卒内定者が3年ぶりに増加しました。新卒で証券会社に入ったとき、内定式でものすごく緊張してしまったことを思い出しました。

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