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国のコロナ予算30兆円、なぜ使い切れない?

2021年6月24日の日本経済新聞朝刊1面に「コロナ予算、30兆円停滞」という記事がありました。政府は新型コロナウイルス禍を受けて積み増した予算のうち約30兆円を使い残しました。背景には何があるのでしょうか。

ここが気になる

政府はコロナ禍を受けて、家計支援や投資活性化に予算をつけてきました。この「コロナ予算」は約73兆円に達します。日本経済新聞の調査によると、4割にあたる約30兆円を使い切れずに繰り越したことが分かりました。東日本大震災後でも予算の繰り越しは10兆円を超えた程度で、ここまで巨額になるのは異例です。

10万円の特別給付金を含む家計支援策には予算の9割超が支払われた一方、2兆円を投じた脱炭素基金などの戦略分野への支出が滞っています。予算規模を大きく見せることを優先し、政策の中身の議論が尽くされなかったためです。コロナ禍の長期化が響き、GoToトラベルなどの消費活性化でも使い残しが目立ちます。

家計や企業への支払いを確認できた約35兆円は日本のGDPの7%ほど。GDPの13%を支出したアメリカに大きく見劣りしています。米欧や中国はコロナ後をにらみ、脱炭素やデジタル化の戦略分野への投資を加速させています。このまま日本のコロナ対応の機能不全が続けば、コロナ後の成長機会を逃す恐れがあります。

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この記事をまとめた人:遠藤智之
2016年入社。科学技術などの取材を経て、現在は電子版と紙面の編集を担当。ジャーナリストの立花隆さんが亡くなりました。高校の課題図書だった「精神と物質」は、私が大学で生物を学ぶきっかけになりました。ご冥福を心よりお祈りします。

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