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先端素材、日本の経済安保になぜ重要?

2021年9月21日の日本経済新聞朝刊1面に「先端素材、日本が攻勢」という記事がありました。住友金属鉱山や日本製紙といった素材メーカーは、電気自動車(EV)や半導体向けの先端素材に参入したり増産したりします。素材は経済安保でも重要な意味を持ちますが、それはなぜでしょうか。

ここが気になる

住友鉱山は電力制御に使う半導体の基板となるウエハーを2021年度から供給します。電力損失を従来品と比べて約1割抑えてEVの航続距離を延ばします。価格も1~2割安くできる見込みです。日本製紙は紙原料を改良した「カルボキシメチルセルロース(CMC)」と呼ばれる素材の生産能力を11月に、20年度比で約5倍にします。

素材関連産業は輸出総額の2割と国内製造業の要の一つであり、世界をリードしています。米中摩擦が続くなか、素材の強さは供給網へのリスクを軽減します。中国は、「産業のビタミン」と呼ばれるレアアースを外交の駆け引き材料にする可能性があります。10年には、中国が日本への輸出を事実上止めました。単価が上昇し、市場も企業も影響を受けました。

米中の板挟みとなる日本もレアアース規制の対象になりかねませんが、日本はシェアの高い素材がけん制材料にもなります。先端素材は製品の性能を左右するだけに、韓国や中国も強化を急ぎます。量子やバイオなど中長期で成長が期待できる分野でも、素材の競争力を高める産官学の連携が必要になりそうです。

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この記事をまとめた人:横山龍太郎
2016年入社。大阪で自動車関連や医薬品、造船企業の取材を経て、現在は電子版と紙面の編集を担当。東京都の新型コロナウイルスの感染者が、7月5日以来の300人台となりました。感染者が減ってきたからといって油断せず、不要不急の外出は控えます。趣味のドライブを自由に楽しむのは、まだ先になりそうです。

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