/

東芝買収にローム参画、これまでの経緯は?

2022年11月17日の日本経済新聞朝刊1面に「東芝買収案、ローム3000億円」という記事がありました。東芝の非公開化を巡り、日本産業パートナーズ(JIP)の買収提案にロームやスズキが参画していることがわかりました。これまでの経緯はどのようなものだったのでしょうか。

ここが気になる

東芝は経営再建に向け会社を分割する案を持っていましたが、3月の株主総会で否決されました。これを受けて4月、株式非公開化を含めた再編の提案を募集し始めました。非公開化には企業統治や事業の大胆な構造改革を実行しやすいメリットがあり、大株主を中心に求める声が強まっていました。

1次入札への応募は10件あり、2次入札を経て東芝は10月、国内投資ファンドのJIPに優先交渉権を与えました。ロームはこの陣営に参画します。投資額は最大で3000億円規模と、参加企業で最大級となる見通しです。オリックスや中部電力も参画するなど日本勢主体のJIP案には、国の規制にも対応しやすい利点があります。東芝は国が特に重要と位置づける原子力事業を抱えており、買収には国の重点審査が不可欠なためです。

今後は金融機関による融資の確約に注目が集まります。JIP案の買収総額は2.2兆円程度とされ、日本企業十数社で合計1兆円を出資する見通しです。残りは議決権を持たない形での出資や、金融機関からの融資で賄います。融資確約は11月16日時点で得られていないようですが、東芝は金融機関と詰めの手続きを進めています。

若手編集者が同世代にむけて新聞の読みどころを発信する「朝刊1面を読もう/Morning Briefing」は平日朝に公開します。
この記事をまとめた人:近藤彰俊
2017年入社。機械メーカーの取材を経て、現在は電子版と紙面の編集を担当。
新社会人応援コンテンツ

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

朝刊1面を読もう

日本経済新聞が最も大切にしている「朝刊1面」を中心に、経済ニュースをわかりやすくお届けします。

なぜこのニュースが大切なのか、インパクトはどこまで及ぶのか。
学生、若手社会人向けにニュースの背景を読み解くポイントをお伝えします。


動画で解説 日経電子版活用法

経営コンサルタントの小宮一慶氏が電子版活用法を動画で解説。より深くニュースを読み解くヒントが満載です。
>>日経電子版 活用動画

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン

権限不足のため、フォローできません