6G特許争い、激しさ増す理由は?
2021年9月17日の日本経済新聞朝刊1面に「6G特許、米・日と中国競う」という記事がありました。次世代高速通信「6G」の規格を巡り、中国とアメリカ・日本が特許で覇権争いをしています。競争が激しくなるのはなぜでしょうか。

ここが気になる
6Gは5Gの10倍以上の高速通信が可能で、30年ごろの商用化が見込まれている無線通信規格です。自動運転や仮想現実(VR)など活用分野が広がります。中核となる技術の特許出願数を分析したところ、中国企業の特許が全体の40.3%に達していました。2位の米国勢は35.2%、3位の日本勢は9.9%でした。
中国は基地局や人工衛星などインフラ系に強みを持ち、米国はソフト系で優位に立っています。日本は光技術で巻き返しを狙っています。単純比較はできませんが、5G特許に比べると米中両国はシェアを上げており、両国の競争が激しくなっています。日本は5G、6Gとも1割程度を維持していました。
争いが激しくなっているのは、関連特許を多く持つほどルール整備で有利になるからです。ファーウェイへの制裁を続ける米国は、6Gの国際的な規格づくりで中国の存在感を薄めたい考えです。ただ国連の専門機関幹部からは「中国だけを排除して議論するのは難しい」との声も聞かれます。

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この記事をまとめた人:近藤彰俊
2017年入社。機械メーカーの取材を経て、現在は電子版と紙面の編集を担当。七味唐辛子の老舗、長野の八幡屋礒五郎はカレー味のふりかけを発売します。昨年の自粛期間に始めた趣味のカレー作り。「おいしい」と食べてもらえるのがうれしく、味の研究は続いています。
2017年入社。機械メーカーの取材を経て、現在は電子版と紙面の編集を担当。七味唐辛子の老舗、長野の八幡屋礒五郎はカレー味のふりかけを発売します。昨年の自粛期間に始めた趣味のカレー作り。「おいしい」と食べてもらえるのがうれしく、味の研究は続いています。

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