日韓首脳が会談、両国関係や経済の行方は?
2023年3月17日の日本経済新聞朝刊1面に「日韓、関係正常化で一致」という記事がありました。韓国の尹錫悦大統領が来日し、岸田文雄首相と会談しました。今後の日韓関係はどう変わっていくのでしょうか。

ここが気になる
尹大統領は、元徴用工問題の解決策の履行を明言しました。また両首脳は、首脳同士が相手国を相互に訪問する「シャトル外交」の再開で一致しました。日韓シャトル外交は、11年12月に野田佳彦首相が来日した李明博大統領と会談したのを最後に途絶えていました。
日韓両政府が歩み寄った背景には、半導体産業が米中対立の焦点となり、経済安全保障上の重要さが増していることもあります。今回日本は、半導体生産に不可欠な素材について、19年から厳しくしていた韓国向け輸出審査を緩和します。韓国政府も、厳格化措置を受けて進めてきたWTOの紛争解決手続きを取り下げると決めました。
両首脳は半導体など重要な物資の供給網強化へ、経済安全保障の対話枠組みの創設も打ち出しました。安保に関する情報を共有・保護するための協定は、韓国が一方的に破棄を通告し不安定な状態になっていましたが、正常化させると申し合わせました。日韓両国の関係改善は、北朝鮮や台湾などで安保リスクが高まる中、重要な意味を持ちます。

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この記事をまとめた人:近藤彰俊
2017年入社。機械メーカーの取材を経て、現在は電子版と紙面の編集を担当。
23年の野球シーズンが始まりました。WBCで日本以外の試合も観戦し、改めて日本野球はレベルが高いと感じました。
2017年入社。機械メーカーの取材を経て、現在は電子版と紙面の編集を担当。
23年の野球シーズンが始まりました。WBCで日本以外の試合も観戦し、改めて日本野球はレベルが高いと感じました。

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