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原発処理水の海洋放出決定、背景や課題は?

2021年4月14日の日本経済新聞朝刊1面に「福島第1、廃炉へ一歩」という記事がありました。政府は東京電力の福島第1原子力発電所の敷地内にたまる処理水を海に放出する方針を決めました。背景や課題はどうなっているのでしょうか。

ここが気になる

福島第1原発は2011年3月の東日本大震災の津波が原因で、高濃度の放射性物質に汚染された水が発生しています。東電は専用装置で汚染水の主な放射性物質を取り除いていますが、トリチウムという物質は除去が難しく、処理された水にも残ってしまいます。処理水はこれまで敷地内のタンクにため続けられてきました。

政府が処理水の海洋放出を決めたのは、増え続けるタンクが廃炉作業に支障を来す可能性があったためです。東電は処理水を海水で100倍以上に薄め、WHOの飲料水基準の7分の1程度にトリチウムの濃度を下げます。作業は2年後をメドに始め、放出の前後で濃度に変化がないか海水を監視するモニタリングも強化します。

科学的には安全とされる処理水の放出ですが、地元で生産された食品への風評被害が懸念されています。政府は福島県と近隣県の農産品販売を支援し、風評被害が発生した場合は東電が実態に見合った賠償をします。ただ、地元や海外からの反発は根強く、作業を進めるには安全性の確保と関係者の理解が欠かせません。

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この記事をまとめた人:前田尚歩
2016年入社。日銀・金融市場の取材を経て、現在は電子版と紙面の編集を担当。中学生の時に遊びに行った埼玉県所沢市の西武園ゆうえんちが昭和をイメージした施設に一新されると知り、当時の友達の近況がふと気になりました。

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