藤井聡太五冠、富士山に例えると今は「森林限界の手前」
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将棋界最年少の19歳6カ月で五冠となった藤井聡太王将=竜王・王位・叡王・棋聖=(19)が13日、タイトル奪取から一夜明けて東京都立川市で記者会見し「改めて王将獲得の喜びを、実感を持って感じる」と語った。
今シリーズは四冠対三冠のトップ対決となり、注目を集めた。対戦相手の渡辺明二冠=名人・棋王=(37)とは、3タイトル戦を争い、全てを制した。4連勝した王将戦7番勝負については「中盤のバランスの取り方というか、距離の詰め方で渡辺二冠の強さを感じた」と振り返った。
また将棋を富士山に例えると、今は何合目を登っているイメージかとの質問に、「将棋は本当に奥が深いゲーム。どこが頂上か全く見えないので、(森林を形成できない境界線の)森林限界の手前というか、まだまだ上の方には行けていない」と答えた。
記念撮影ではケーキを模した風船を手にし、上部にあしらわれた「5」の数字を笑顔で指さした。
藤井王将は2021年度、自身最多の5タイトルを保持。羽生善治九段(51)の22歳10カ月を抜いて、最も若く五冠に輝いた。22年度は5タイトル防衛戦をこなしながら、王座戦、棋王戦で挑戦者を目指す。〔共同〕
