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実用化近づく超電導送電、強みは?

2022年1月13日の日本経済新聞朝刊1面に「送電損失ゼロ、実用へ」という記事がありました。JR系の研究機関はコストを大幅に削減した送電線を開発し、送電時のロスがほぼない技術「超電導送電」の実用段階に入りました。まず鉄道会社向けを想定する新技術はどのような点が強みなのでしょうか。

ここが気になる

発電所から家庭や企業に電気を送る際の送電ロスは主に電線の電気抵抗により、電気が熱に変わり生じます。送電線を冷やし超電導状態にすると抵抗がゼロになり損失をほぼなくせます。国内の電車運行によるロスは年間、単純計算で一般家庭約16万世帯分です。エネルギーの利用効率を高められれば脱炭素の後押しとなります。

これまでコストが実用化の課題でした。マイナス269度だった冷却温度がマイナス196度で済む素材が開発され、冷却材を従来の1割以下と安価な液体窒素に切り替え可能となりました。JR系の鉄道総合技術研究所(鉄道総研)は送電線を覆う形で冷却剤を流して効率よく冷やす手法を編み出し、実証実験を始めました。

鉄道総研によると、送電線1本が長さ1キロメートル以上なら、送電ロスが減るメリットが冷却コストを上回ります。複数の鉄道会社が採用に関心を示しています。日本は昭和電線が超電導用送電線を手掛けるなど素材が強みです。将来は再生エネ発電分野へ応用が期待され、電力・通信会社に広がる可能性もありそうです。

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この記事をまとめた人:松冨千紘
2018年入社。製薬・医療機器メーカーの取材を経て、現在は電子版と紙面の編集を担当。ヤフーは4月から全社員に国内の居住自由と航空機出勤を認めます。実家が伊丹空港から車で30分の距離にあるので、思わず東京までの通勤時間を計算してしまいました。

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