北陸道など一時1200台動けず 富山・福井が災害派遣要請
大雪の影響で北陸地方では10日、北陸道や東海北陸道で一時1200台を超える車が立ち往生し、待機中の車内で体調不良を訴える人も確認された。富山、福井両県は陸上自衛隊に災害派遣を要請。自衛隊員や県職員らが動けなくなった車両をけん引し、食料を配布するなど10日夜も救出を続けた。新潟、富山、福井各県は計12市に災害救助法を適用した。
除雪作業中の転落や落雪に埋まるなどして北海道、東北、北陸地方で計10人が死亡した。
気象庁によると、7日以降の総降雪量が新潟県上越市で180センチに達するなど、多数の車の立ち往生や負傷者を出した2018年の「福井豪雪」に匹敵する大雪となった。北陸新幹線や北陸線の特急も、除雪のため一部で運休や区間運休となった。
中日本高速によると、福井県坂井市の北陸自動車道下り線丸岡インターチェンジ(IC)付近など同県内の計4区間で9日から10日未明にかけて発生した立ち往生が解消されず、10日午前の時点で最大千台超が同区間に残った。同日夜も救出作業が続いた。
一方、富山県の東海北陸自動車道でも福光IC(南砺市)付近の上り線で大型トラックが動けなくなり、一時200台超が立ち往生した。中日本高速によると、10日夜に全て解消した。地元消防によると、車内に待機していた25歳女性と44歳男性が体調不良で救急搬送された。意識はあるという。
JR西日本金沢支社によると、北陸新幹線は除雪作業のため、金沢―東京間などの上下線で一部運休や区間運休した。さらに金沢や和倉温泉(石川県)と大阪を結ぶ「サンダーバード」と、金沢と米原(滋賀県)や名古屋を結ぶ「しらさぎ」(いずれも特急)の運行を10日は終日取りやめた。11日も始発から昼ごろまで、ともに上下線を運休する予定。
国土交通省福井河川国道事務所によると、福井県永平寺町の中部縦貫自動車道でも約40台が動けなくなり、10日夜も救出作業が続いた。富山河川国道事務所は、9日昼から続いた富山県高岡市の能越自動車道での立ち往生は10日午前にほぼ解消されたと発表した。〔共同〕
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