/

この記事は会員限定です

中国買い、通貨覇権揺らす 膨張続く「戦時財政」

パクスなき世界 夜明け前(3)

[有料会員限定]

あふれるマネーで「安定」を買えますか――。

Tシャツにバンダナの青年がウォールストリートのプロに打ち勝った。キース・ギル氏。ファンドが空売りしていた株の買いをSNS(交流サイト)で呼びかけた。個人の参戦で株価は急騰し、ファンドは巨額の損失を被った。「歴史的な1日だ」。1月、ギル氏は動画配信で勝利を祝った。

同じ頃、暗号資産(仮想通貨)ビットコインの価格が急騰した。テスラ最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏がツイッターのプロフィルを「#bitcoin」としたのがきっかけだ。

2人の「ヒーロー」の背景に政策がある。マスク氏は脱炭素の時流に乗り、ギル氏を取り巻く個人は新型コロナウイルス対策で現金給付などを手にした。カネ余りとSNSが「狂乱」を生む。

コロナ禍で政府の借金は積み上がった。米政府債務は2020年に国内総生産(GDP)比で100%を超し、第2次大戦時に並ぶ「戦時財政」

この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

残り1376文字

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

パクスなき世界

新型コロナウイルスの危機は世界の矛盾をあぶり出し、変化を加速した。古代ローマの平和と秩序の女神「パクス」は消え、価値観の再構築が問われている。「パクスなき世界」では、どんな明日をつくるかを考えていく。

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

速報ニュース

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン

権限不足のため、フォローできません