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三井住友銀行が初任給5万円アップ、狙いは?

2023年2月7日の日本経済新聞朝刊1面に「三井住友銀、初任給上げ」という記事がありました。三井住友銀行は23年4月に入行する新卒の初任給を5万円引き上げる方針です。大卒は25万5000円になります。若手の給与を引き上げる狙いは何でしょうか。

ここが気になる

3メガバンクの初任給は2022年まで10年以上、20万5000円で横並びでした。他の業種と比べて高いとはいえない水準でしたが、三井住友銀行は他行に先駆けて初任給を大幅に引き上げ、大卒では24%上昇します。みずほフィナンシャルグループも24年に同水準にする方向で検討します。

初任給を上げたのは、デジタル分野など専門人材の獲得競争が業界の垣根を越えて生じているためです。人口減少に伴って店舗の事務作業が減る一方で、デジタル関係の仕事は重要性を増しています。三井住友FGはスマホで様々な金融取引や手続きができるサービスを3月に始め、個人向け取引を支店中心からスマホ中心にします。優秀な人材獲得が欠かせません。

三菱UFJ銀行もデジタル分野などの人材獲得に動きます。22年から一部の専門人材の新卒採用で、能力に応じた給与体系を導入しました。1年目から年収1000万円以上となる可能性もあります。物価高で実質的な賃金が減っていることも給与引き上げを急ぐ理由です。若手の転職など人材の流動性は高まっており、会社側がいかに人に投資できるかが金融機関の競争力を左右しそうです。

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この記事をまとめた人:古沢健
2019年入社。食品メーカーの取材を経て、現在は電子版と紙面の編集を担当。冬の味覚・あんこう鍋を食べに、茨城県大洗町に行ってきました。温泉に入り、日の出を見て、身も心も洗われた気分です。
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