日本の厳しい水際対策、企業にはどんな影響?
2022年2月7日の日本経済新聞朝刊1面に「『コロナ鎖国』で日本離れ」という記事がありました。日本の新型コロナウイルス対策の厳しい水際規制に企業の活動が及び腰になっています。具体的にどのような影響を受けているのでしょうか。

ここが気になる
シーメンスは外国籍社員が入国できず機械関連の企業との共同プロジェクトが止まったほか、一部の投資案件も保留しました。ボッシュも31人の外国籍従業員とその家族37人が入国できておらず、新製品の生産が止まっています。オミクロン型が確認された後に日本政府が外国人の新規入国を原則停止したことが主な原因です。
21年12月の外国人の新規入国者数は2783人と前年同月に比べ95%減り、足元でも落ち込みが続きます。主要国で外国人の新規入国を原則禁止するのは日本のみです。中東のイスラエルは2021年11月以降、日本と同様にすべての外国人の入国を原則禁じる措置をとりましたが、年明けに大半の国からの入国再開を認めました。
外国人労働者の中には来日を諦め、他国に向かう動きが出ています。外国人IT人材を日本企業に派遣するヒューマンリソシアではインドなどで約200人が入国待ちをしており、一部で辞退が発生しています。「鎖国」とも指摘される厳しい水際対策をいつまで続けるのか、政府の対応に産業界から注目が集まっています。

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この記事をまとめた人:田中昴
2020年入社。電子版と紙面の編集を担当。小林陵侑選手が北京五輪で今大会日本勢初の金メダルを獲得しました。メダルを取っても取らなくても、自主的にあんな高い場所から飛び降りる根性に敬服します。
2020年入社。電子版と紙面の編集を担当。小林陵侑選手が北京五輪で今大会日本勢初の金メダルを獲得しました。メダルを取っても取らなくても、自主的にあんな高い場所から飛び降りる根性に敬服します。

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