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健康保険組合、赤字急増の背景は?

2022年10月6日の日本経済新聞朝刊1面に「健保組合、半数超が赤字」という記事がありました。全国に約1400ある健康保険組合の半数超で2021年度の収支が赤字だったことがわかりました。前年度の33%から急増しました。背景には何があるのでしょうか。

ここが気になる

健保組合は主に大企業の従業員と家族ら約2900万人が加入しており、従業員と勤務先が払う健康保険料をもとに、医療費の支払いなどの保険給付や健康診断などの保健事業を担っています。21年度は全体の53%にあたる740組合が赤字となりました。全組合の収支を合計すると825億円の赤字で、約3000億円の黒字だった前年度から大幅に悪化しました。合計が赤字になったのは8年ぶりです。

赤字の背景には高齢化に伴う医療費の伸びに加え、現役世代が入る健保組合から65歳以上の高齢者医療への拠出金があります。75歳以上の後期高齢者の増加とともに医療費が伸び、拠出が膨らみました。21年度は保険料収入が前年度比1%増の約8.2兆円だったのに対し、拠出金は約3.6兆円と3%増えています。新型コロナウイルス禍で20年度に受診控えが起き、21年度は反動で医療費が増えた面もあります。

赤字が続けば保険料率を上げざるを得ず、給付と負担の見直しを迫られます。今の社会保障制度は恩恵が高齢者に偏っており、現役世代による社会保険の負担は膨らみ続けています。政府が議論を始めている「全世代型社会保障」の実現には、高齢者にも一定の負担を求め、給付を抑える改革にも踏み込む必要があります。

若手編集者が同世代にむけて新聞の読みどころを発信する「朝刊1面を読もう/Morning Briefing」は平日朝に公開します。
この記事をまとめた人:佐藤未乃里
2017年入社。警察取材を経て、現在は電子版と紙面の編集を担当。

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