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世界裂く「K字」の傷 民主主義・資本主義の修復挑む

パクスなき世界 夜明け前(1)

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世界は転機にある。20世紀の繁栄の礎となった民主主義と資本主義という価値の両輪は深く傷つき、古代ローマで「パクス」と呼ばれた平和と秩序の女神は消えた。新型コロナウイルスの危機は超大国・米国の衰えに拍車をかけ、世界の重心は力を増す中国に傾く。あなたは歴史の転換を傍観するだけですか――。

「『トランプ』はどこにでもいる」。トランプ前米大統領の支持者らによる米連邦議会議事堂の襲撃から一夜明けた1月7日、欧州連合(EU)のトゥスク前大統領は世界に警鐘を鳴らした。

ドイツでは昨夏、極右勢力が国会議事堂に侵入を図った。オランダの地方都市の首長はコロナ下の夜間外出禁止に反発する暴動をみて「内戦になる」とおびえた。トランプ氏本人は権力の座を去る前、イラクで市民殺害に関与し有罪判決を受けた米民間軍事会社の4人を恩赦した。国連の専門家グループは「正義への冒とくだ」と批判する。

古くから「夜明け前が最も暗い」という。私たちはいま内なる敵と外からの脅威を同時に抱えている。世界を内から切り裂くのは「Kの字」の傷だ。米国の上位1%の富裕層は資産全体の3割を握る。コロナ下の財政出動と金融緩和で株価は上がり、持つ者と持たざる者の差はさらに開いた。

力の逆転という外部環境の激変が追い打ちをかける。中国

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パクスなき世界

新型コロナウイルスの危機は世界の矛盾をあぶり出し、変化を加速した。古代ローマの平和と秩序の女神「パクス」は消え、価値観の再構築が問われている。「パクスなき世界」では、どんな明日をつくるかを考えていく。

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