ブラジルレアル戻り歩調 利上げ継続観測が支え
通貨番付
ブラジルレアルが戻り歩調だ。対米ドルでは13日に一時1ドル=5.4レアル台に乗せ、2021年11月中旬以来の高値圏に浮上した。物価上昇率が高水準で推移しており、今後もブラジル中央銀行が利上げを続けるとの見方がレアル相場を支えている。

ブラジル中銀は21年12月に7会合続けて利上げし、政策金利は9.25%となった。だが、消費者物価指数IPCAは、前年同月と比べた上昇率が21年12月まで4カ月連続で10%を超えた。物価上昇を抑えるため中銀は利上げを続けるとみられ、インフレの影響を考慮した実質金利がプラスになるとの観測がレアル買いを誘っている。
もっとも、米連邦準備理事会(FRB)も近く利上げを始める構えだ。新興国から投資マネーが流出するとの懸念が広がれば、レアル相場の上値は重くなるとの見方もある。(NQNニューヨーク=川上純平)
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14日までの1週間でロシアの通貨ルーブルが下落した。ウクライナや欧米諸国との対立が懸念され、ルーブルが売られた。
