タイバーツ、対ドルで10カ月ぶり高値 中国人客の受け入れ期待
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タイバーツが対ドルで上昇基調だ。13日には1ドル=32バーツ台後半まで買われ、2022年3月以来10カ月ぶりの高値を付けた。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めの長期化観測が和らいだことに加え、観光収入の回復に期待が寄せられている。

観光が主要産業のタイでは年明けに入国規制を巡る混乱がみられた。新型コロナウイルス感染拡大を警戒したタイ政府は中国政府の規制緩和に合わせ、18歳以上の入国者にワクチン接種証明書の提示を義務化。しかし観光業界からの反発を招いて導入初日の9日に撤回した。
1月後半の春節(旧正月)を前に水際対策が大きく緩和された中国では多くの人々が海外旅行をするとみられる。他国が入国規制を強化するなか、中国人渡航者の受け入れにかじを切ったタイ政府の判断はタイバーツ相場には追い風となっている。
(日経QUICKニュース)
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13日までの1週間でロシアの通貨ルーブルが上昇した。原油価格の持ち直しで産油国通貨に買いが入った。
