春秋(2月28日)
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10年前、東欧から京都に滞在し伝統芸能の「狂言」を学ぶ30代の男性に取材したことがある。さる流派に弟子入りも果たし、はかま姿で舞の稽古に励んでいた。狂言に魅せられた理由を問うと、答えは流ちょうな日本語。「宗教や政治の権威を、やすやすと越えるから」
▼小学校で先生が「月で宇宙飛行士が旗を持って立つ絵を描こう」というと、みな旧ソ連の国旗にしたという。1989年の東欧革命の時は12歳。「共産党の指導で国...
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