5年限りの習近平続投なら敗北、面従腹背が深刻に
編集委員 中沢克二
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「この秋、中国共産党大会で決まる習近平(シー・ジンピン)続投の仕方が重要になる。1期5年に限る単純な党総書記続投だけで、超長期政権への展望がみえないなら事実上、敗北だ。求心力は衰えてゆく」。中国の政界関係者がささやく。
裏にあるのは、2021年11月の党中央委員会第6回全体会議(6中全会)での「第3の歴史決議」採択から2カ月余りたった党内の微妙な雰囲気である。今のところ、多くの関係者らが確実とみ...

経済や安全保障面で米国の一極支配を打破しようとする中国の習近平政権の中枢で何が起きているのか。習国家主席による腐敗撲滅政策の狙いなどを的確に報じ、「ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞した中沢克二・日本経済新聞編集委員(元中国総局長)が深掘りする。