春秋(2月17日)
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獅子文六の大衆小説「大番」は、ギューちゃんこと赤羽丑之助(うしのすけ)の出世物語だ。昭和の初めに四国の田舎から上京して株屋の小僧になり、持ち前の度胸と愛嬌(あいきょう)で成り上がる。1956年に週刊誌で連載されるや映画化され、太めでまん丸顔の加東大介のはまり役になった。
▼のろまなので奉公先でギューという名を付けられた。そう明かす丑之助に東大出のインテリ株屋が声をかける。英国の株式界では「買い」...
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